お山くらし日記

八ヶ岳南麓のくらし

ユカイなヒトたち

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八ヶ岳南麓のお山くらしを

始めてからというもの

アイルランドでの生活を思い出すことが多い

 

八ヶ岳おろし“と言われる強風

縄文土器の渦巻き......

いろいろ思い出すきっかけはあるが

 

最近思うのは

土地の空気感というか

出逢う人々がとにかくユニークで

自由に自分軸で生きている人が多いのも

理由の一つかもしれない

 

牛舎のリノベを手伝ってくれているYさん

彼は元々他県の会計事務所で働いていたが

北杜市の愉快な人たちに魅了され

移住してきて 大工になったという経歴

 

税金など お金にまつわる相談もできる

珍しい大工さんなのである

 

この人は職業柄 とてつもなく顔が広い

そして 紹介してくれる人々も

とにかく個性的

 

ある日 ランチの後に

森の中の素敵なカフェに連れて行ってくれた

白髪のお肌ツルツルの

素敵なご婦人のTさんが店主

 

なんと77歳でお店を始め

現在は80歳という

とてもそんなお歳には見えない

 

波乱万丈な人生の一部を聴き

目の前の素敵な笑顔に魅かれる

 

“この歳になっても

カフェをしているおかげで

ここで待っているだけで

人が来てくれるんですもの

本当によかったわ〜“

 

とにかくことばが明るいので

Tさんに会いにくるリピーターが多いという

 

ある晩 翌日分のケーキがないことに気づき

夜遅く開いているスーパーに小麦粉を買いに...

森の中は電灯はなく 本当に真っ暗

 

“車のヘッドライトの明かりだけで

走りながらもう 怖くて怖くて〜

楽しい歌を歌いながら走ったわ〜“

とケーキを出しながら話してくれた

 

Yさんが外で作業をしている時に

私に囁くように

“実はね Y君のことはね 息子より可愛いの“

とチャーミングな笑顔で話してくれた

 

そのことを 帰りの車の中でYさんにお伝えすると

“最近はね めんどくさいからって

人に紹介する時に「息子です」って

真面目にいうんだよ〜“と

笑いながら 嬉しそうに言っていた

 

YさんとTさんのお付き合いは長い

自宅をカフェにリフォームしたのもYさん


仕事で近くを通ると

一人くらしのTさんが元気にしているか

安否確認も兼ねて立ち寄るという

 

牛舎のリノベ中にも

Tさんから時々電話がかかってきた

 

程よい距離感で繋がっている

そんなところもアイルランドのくらしを

思い出させてくれる

 

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